トークセッション

業界の壁を越えて見えた、大阪観光の新たな可能性

業界の壁を越えて見えた、大阪観光の新たな可能性

プログラムの締めくくりとして、登壇者3名に加え、大阪で活動するAirbnbスーパーホスト・笹田翔氏を迎えたトークセッションが行われました。テーマは「『食』『交通』『宿泊』領域と観光・まちづくり、今後の地域活性化を考える」。ファシリテーターはAirbnbの大屋氏が務めました。
A professional event featuring a panel discussion on Airbnb Japan’s public policy initiatives, with speakers engaging the audience.
A panel discussion taking place in a modern conference room with four speakers seated on stage under a large screen displaying Japanese text that reads 'トークセッション' and additional text about community revitalization efforts.
現場の最前線でお客様を迎えるホストの視点が更に加わり、「新しいものを作るのではなく、今ある価値を深掘りする」という笹田氏の提言を皮切りに、食におけるコミュニケーションの重要性、交通が担う活力の創出、そしてインバウンド対応におけるリアルな課題まで。垣根を超えて「つながる」ことで見えてくる大阪の未来図について、議論が展開されました。
A person wearing a gray blazer and holding a microphone, seated on a chair in front of beige curtains during a panel discussion.

 笹田翔氏

Three individuals seated on a stage, dressed in formal attire, with one holding a microphone, participating in a panel discussion against a beige curtain backdrop.

中井貫二氏

一般社団法人大阪外食産業協会会長株式会社千房ホールディングス代表取締役社長
一般社団法人大阪外食産業協会会長株式会社千房ホールディングス代表取締役社長
An individual speaking into a microphone while seated, wearing a dark suit and a pin representing the Sustainable Development Goals, with beige curtains in the background.

林貴子氏

大阪市高速電気軌道株式会社(大阪メトロ)執行役員
A panel discussion featuring individuals seated, one holding a microphone and notebook, against a curtain backdrop.

大屋智浩氏

Airbnb Japan株式会社公共政策本部長

「新しいもの」ではなく「今ある価値」を深掘りする

大屋(Airbnb):ここからは、実際に大阪でゲストを迎え入れているスーパーホストの笹田さんにも加わっていただきます。笹田さんは、上位数%しか選ばれない最高位のホストとして活躍されています。まずはご自身の取り組みについて教えていただけますか?笹田(ホスト):よろしくお願いします。僕は元々デベロッパーで働いていたんですが、退職後に民泊を始めました。海外の方に日本を売り込もうとするとき、つい「新しいもの」を作ろうとしがちですよね。でも僕は逆だと思っていて、日本人が元々持っている価値を深く掘り下げて見せることこそが、海外の方にとってのユニークさや価値になるんです。大屋:具体的にはどのような工夫をされているんですか?笹田:例えば、地元のお菓子屋さんで買ったお菓子をアメニティとして置いたり、アートの街・北加賀屋のアーティストさんの作品を部屋に飾ったりしています。あと、前の住人さんが残した襖(ふすま)のシミをあえて金で塗って、「金継ぎ」として新しい価値に変えたりとさまざまですね。大屋:なるほど、既に「あるもの」を活かす視点ですね。中井会長、食の分野でも共通点があったりしますか?
A Japanese-style sitting area with a circular black table surrounded by red cushions and wooden chairs. The table is arranged with maps, brochures, and bottled water, providing resources for cultural and sightseeing experiences in Japan.
Two traditional Japanese sliding doors, one with a kintsugi-inspired design and the other featuring a nature scene with hills and trees, in a room with tatami flooring and soft lighting.
中井(ORA/千房):食の未来を考えると、ロボットやIoTによる効率化は避けられません。でも、外食の醍醐味はやはり「コミュニケーション」にあると思うんです。私たちはこれをお好み焼きとかけて「お好みケーション」と呼んでいますが(笑)、お客様同士、あるいはお客様と従業員の触れ合い。この「人の熱量」こそが、これからの食体験において最も求められるものでしょう。林(大阪メトロ):私たちは「活力インフラ」を目指しています。交通は単なる移動手段ではなく、人と人が出会い、街を活性化させるための基盤です。皆さんが持つ資源と移動がつながることで、大阪の魅力はさらに高まると信じています。
Three individuals seated on a stage, dressed in formal attire, with one holding a microphone, participating in a panel discussion against a beige curtain backdrop.

インバウンド対応のリアルな課題 「予約」と「マインドセット」

大屋:笹田さん、現場でゲストと接していて、どんな課題を感じますか?笹田:やはり「食」の予約ですね。最近の外国人観光客は、あえて田舎の不便な場所にあるレストランへ行くなど、その土地独自のユニークな体験を求めています。大阪の商店街はまさにその宝庫なんですが、ゲストをスムーズに案内できているかというと、まだ課題があります。例えば、電話予約しかできないローカルなお店だと、日本語が話せないゲストとご店主さんの間で意思疎通ができず、機会損失が生まれてしまう。ここがつながりやすくなれば、次の「稼ぎ」のチャンスが生まれるはずです。中井:インバウンド対応がきちんとできている飲食店は、実はまだ非常に少ないのが現状です。言葉の壁以上に、決済機能やWi-Fi環境の未整備、そしてGoogle予約などのデジタルツールへの対応の遅れが目立ちます 。しかし何より必要なのは、我々自身の「マインドセット」の変革です。彼らを歓迎し、受け入れる素地を作らなければ、オーバーツーリズムの問題も解決しませんし、外国人観光客数4000万人時代に対応するキャパシティも生まれません。常連さんを大切にすることとのバランスが課題ですね。
A person in a navy suit holding a microphone and speaking at an event, seated alongside other individuals on stage, with curtains in the background.

万博後の大阪「24時間稼働の国際都市」と「質の高い移動」へ

大屋:中井会長がおっしゃった「受け入れる素地」や「キャパシティ」を広げるという点は、まさに大阪全体の課題ですね。その「人の流れ」を足元で支えるのが交通インフラです。林さん、万博という大きな節目を経て、大阪の街や移動のあり方はどう進化していくと描いていますか?林:私たちは、「24時間稼働の国際都市」を目指したいと考えています。自動運転の実用化が進めば、24時間いつでも移動が可能になります。お客様の好きなタイミングで観光ができる街になれば、大阪の経済は夜間も含めてさらに活性化するでしょう。大屋:移動の自由度が上がれば、時間の分散にもつながりますね。
A presentation slide highlighting Osaka Metro Group's mobility initiatives, with text, images of buses, taxis, bicycles, and a mobility chart describing improvements in transportation services.
林:その通りです。また、Visaのタッチ決済改札など、インバウンド客にとってストレスのない移動環境も整ってきました。地下鉄に乗れば、有名な観光地だけでなく、各駅にある小さな商店街へも足を運んでいただけます。これを好機と捉え、ぜひ地域の情報を発信していただきたいです。大屋:ありがとうございます。実は今日、会場の外に「大阪のどこが好き?」というメッセージを集めた掲示板を展示しているのをご覧になりましたか? あれは先月開催された「みなみフェス」で集めたものなんですが、なんと600件以上の声が寄せられたんです。「人の温かみ」や「フード」、そして「ミャクミャク」など、本当に多様な愛が溢れていました。あのボードを見るだけでも、ここが「コミュニケーションのまち」だということが一目瞭然ですよね。話しかけやすい、人間味あふれる大阪の良さを磨きながら、皆さんと共に商売の醍醐味を味わっていきたいと思います。
A board filled with colorful sticky notes and photos showcasing public opinions and favorite things about Osaka, alongside an Airbnb-branded informational poster inviting participation in a community campaign about Osaka.
A wall covered with colorful sticky notes written in Japanese, featuring messages about community, friendliness, and positivity.

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お問い合わせ

Airbnb Japanの公共政策チームへのお問い合わせは、下記までご連絡ください。Airbnb Japan 株式会社 公共政策本部pjapan@airbnb.com

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